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大坂なおみの会見拒否の理由は5つ!騒動の経緯を時系列でまとめ!

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2021年に大きな話題となった大坂なおみ選手の記者会見拒否騒動
各所から賛否両論の声が上がり、ネットでも多くの議論が交わされることとなりました。

ですが、一体なぜ大坂なおみ選手が記者会見を拒否したのか、拒否するのがなぜ問題なのか、いまいちよくわかっていない方も多いのではないでしょうか。

今回は大坂なおみ選手の会見拒否の理由と、騒動の経緯を、時系列でわかりやすくまとめていきたいと思います。

大坂なおみの会見拒否の理由と騒動の経緯を時系列でまとめ!

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まずは大坂なおみ選手が記者会見を拒否した理由ですが、本人から語られたものをまとめると以下の5つになります。

①自分の事を疑ってくるような(一部の悪質な)記者達に自分を晒したくないから
②(試合に負けた)選手を記者会見の場で問い詰めるのは、落ち込んでいる人を蹴落とすようなものだから
③会見に強制的に出なければいけないというシステムを変えたいから
④2018年の全米オープン以降、長い間うつ病で苦しんできたから(記者会見も理由の一つ?)
⑤性格が内向的で人前で話すのは得意ではないため(記者会見は)緊張するし、出席して自分にできる限りの答えを出そうとすることが、いつも大きなストレスになっているから

まとめると『試合後の会見が自身を含めた選手のメンタルヘルスに悪影響があるため』ということになります。

 

そして、大きな話題となったこの会見拒否騒動の経緯時系列でまとめると、

①大坂なおみ選手が全仏オープンの記者会見に応じない旨とその理由を発表

②各所から賛否の意見で炎上(批判派多数)

③出席義務違反により罰金処分

④大坂なおみ選手が全仏オープンの棄権を発表、うつ病(うつ状態)を告白

⑤またもや賛否の意見で炎上(擁護派増加)

という流れになります。

それでは、一つずつ詳しくみていきましょう。

大坂なおみ選手が全仏オープンでの記者会見の拒否とその理由を表明

大坂なおみ

2021年5月26日、大坂なおみ選手は2021年の全仏オープンにおいて全ての記者会見に応じないことをご自身のTwitterで発表しました。

同時に会見拒否の理由として、

  • 私は自分を疑うような人たち(悪質な記者達)に自分をさらしたくない
  • (負けた)選手をあのような場で問い詰めるのは、落ち込んでいる人を蹴落とすようなもの

試合後の会見が選手のメンタルヘルスに悪影響があるためと語られました。

 

また、大坂なおみ選手はこの発表の真意について、全仏オープン側に

  • 今回の発言が全仏オープン期間になったことは全くの偶然
  • 会見に強制的に出なければいけないというシステムを変えたい

という主旨のメールを送ったそうです。

「これは、100%、全仏やメディアメンバーに反対するものではありません。このスタンスは、選手がメンタルヘルスに苦しんでいる時に、会見に強制的に出るよう要求するシステムに反対するものです。私はそれが古風で改革を必要としていると思っています。この大会の後、私はツアーと運営団体と協力して、システムを変更するために妥協する最善の方法を見つけたいと思います」

引用:東スポ

大坂なおみ

実際のところ、記者会見にはほぼ強制的に出なければいけないことになっており、グランドスラムのルールブックにも、

「選手やチームのメンバーはメディアから記者会見の要望があれば、ケガや体調不良によってそれが不可能な場合を除いて、勝っても負けても棄権した場合も、設定された記者会見に出なくてはならない」

と記載されているため、記者会見に出ることはプロテニス選手として義務のようになっています。

大坂なおみ 姉 大坂まり

また、この件について姉で元・プロテニスプレイヤーの大坂まり選手が以下のようにコメントされました。

姉・大坂まり 「ナオミの考えに少しも共感してもらえないのはちょっと辛い。ナオミは大会前に家族の誰かから『クレーが苦手』と言われたことを明かしていました。記者会見のたびに、彼女はクレーでの戦績が悪いと言われます。ローマの1回戦で負けた時、彼女は精神的に問題を抱えてしまいました。彼女は完全に自信をなくし、みんなの発言や意見のせいで、自分自身でもクレーが苦手だと思い込んでしまったの。でもローランギャロス(全仏オープン)で優勝するためには、自分の力を信じなければならないことは彼女もわかっています。自分を信じること。これはアスリートがすべき最初のステップです。彼女は自分の心を守っている。それが、彼女が“メンタルヘルスのために”と明かした理由です。今後大会側が反発して何かしらの危機に陥った場合、彼女がどうするのかはわかりませんが、私は妹の行動を全面的に支援します」

大坂なおみ選手が周りから「クレーコートが苦手」と言われることから、自分でも苦手だと思い込んでしまったことで戦績が悪くなってしまっていることを明かされていますね。

大坂なおみ選手は会見拒否を発表したタイミングが全仏オープン前になったのは全くの偶然とおっしゃられていますが、正直なところ全仏オープンがクレーコートなので会見拒否発表がこのタイミングになった、と思われても仕方ないかもしれません。

 ②賛否の意見でネットが炎上(批判派多数)

大坂なおみ

この大坂なおみ選手の記者会見拒否の発表直後は、多くのテニス関係者や選手から一定の理解は得られましたが、やはり批判派の意見の方が多くテニス界の著名人からも以下のような反応がありました。

錦織圭 「なおみは、いろんな活動をしていて、嫌な質問を僕よりされることは断然に多いと思う。嫌なこともあるが、大会で賞金をもらって、いろんな人が大会をつくってくれる。それを考えると、しなきゃいけないことかなと思う」

ジョコビッチ 「記者会見が不快なものであることはわかる。特に試合に負けた後の会見は、必ずしも楽しいものではない。会見に応じることも僕たちのスポーツの一部であり、ツアーでの生活の一部でもある。それは僕たちがやらなければいけないことなんだ」

ナダル 「メディアがニュースや結果を書いてくれないなら、おそらく今のような(立場の)選手になれない。世界的な認知度も得られないし、あれほどの人気者にもなれない」

杉山愛 「私たちテニス選手というのはプレス(取材陣)との付き合い方というのは、小さい頃から当たり前の生活になっていたので、それを拒否するというか受けないという発想に関しては、びっくりしたところがありましたね」

大坂なおみ

また、ネットでも賛否両論あるものの批判的な意見の方が多く炎上する事態になりました。

「プロならその分お金もらっているんだし、最低限の義務は果たそうよ」という趣旨の意見が多いですね。

 

また、自身は会見拒否するにも関わらず、以前に当時15歳だったガウフ選手に記者会見に出場するよう強要したという過去もあるため、そこも批判の対象になっています。

大坂はコートに残って一緒にインタビューを受けるようガウフに提案。「人前で泣くようなタイプじゃないからコートを出たかった」「それに彼女のための時間を台無しにしたくなかった」というガウフは、「『シャワーを浴びながら泣くより良い』からって、何度も残るよう言われた」中で、「断り続けたけど、どうすべきか分からなかったから、『OK、そうする』」と答えたという。

引用:AFPBB News

確かにこれは辻褄が合わないと思われても仕方ないかもしれません。

出席義務違反により罰金処分

大坂なおみ

2021年5月30日より開幕したテニスの全仏オープンの女子シングルス1回戦に出場した大坂なおみ選手が有言実行をします。

試合にはストレート勝ちしましたが、大会前に宣言した通りその後の記者会見には応じませんでした

 

これを受けて全仏オープンの主催者は、記者会見の出席義務違反により罰金165万円(1万5000ドル)を科すことを発表しました。

 

また、罰金と同時に4大大会の主催者が連名で声明を発表。大坂なおみ選手が今後も会見を拒否し続けた場合

  • 全仏オープンの失格
  • 4大大会での出場停止

の可能性があると警告し、その理由として、

  • 記者会見は試合結果に関わらず、スポーツ、ファンのための選手の責任
  • 選手の信念や実績に関係なく、全選手に同じルールが定められている

と大坂なおみ選手の行動について厳しく指摘しました。

大坂なおみ

この声明を受けて大坂なおみ選手は、「怒りは理解の欠如」「変化は人を不快にさせる」と投稿。

続けて、インスタグラムのストーリー機能で、アメリカのラッパーのジャケット写真と楽曲と併せて「Good bye&Good RIDDANCE」(さよなら、せいせいする)と書かれたものを投稿。大坂なおみ インスタグラム

完全に大会主催者側と正面衝突してしまっています。

 

ちなみに、罰金については大坂なおみ選手は大会開催前から、受け入れる姿勢も表明されており、

「この件で科せられる罰金の相当額が、メンタルヘルスの慈善団体に寄付されることを願っている」

とコメントされています。

大坂なおみ

大坂なおみ選手は世界の女性アスリートトップの年収約66億円を稼いでいるので、正直なところ数百万円程度の罰金なんて痛くも痒くもない事でしょう。

罰金よりも、自分の意志を通すことや古いシステムを変えること、そして自分のメンタルを守ることの方がよっぽど大事だと考えていると思います。

何があっても自分の意志を貫き通す強さは本当に尊敬に値しますし、多くの女性の憧れになる理由がわかりますね。

④全仏オープン棄権を発表し、うつ病(うつ状態)を告白

大坂なおみ

2020年5月31日、これらの声明を受けて大坂なおみ選手はツイッターにて、全仏オープンを棄権する事を発表しました。

それとあわせて、

・2018年の全米オープン以降、長い間うつ病(うつ状態)に苦しんできた
・内向的で人前で話すのは得意でない
・(記者会見は)緊張するし、出席して自分にできる限りの答えを出そうとすることが、いつも大きなストレスになっている
・妨害するつもりは全くなかったし、(意見表明の)タイミングも理想的ではなかった
・私が傷つけてしまったかもしれないすべての素晴らしいジャーナリストに謝罪したい

という趣旨のメッセージを綴られました。

この発表が世間や各所の反応を一変させることになります。

⑤またもや賛否の意見でネットが炎上(擁護派増加)

大坂なおみ

全仏オープンを棄権するとともに、うつ状態を告白するという勇気ある行動をとったことで今までと一転、各所から大坂なおみ選手を擁護、激励する声が多く上がりました。

四大大会主催者 「大坂選手がコートから離れている間、いかなる形でも支援したい。彼女は並外れた才能のある選手であり、彼女が適切と考える時期に復帰してくれることを楽しみにしている。メディアを含め、大会での選手の体験を改善していく。こうした変化は、ランキングやステータスに関係なく、公平性を維持するという観点から実施されるべきだ。スポーツには1人の選手がほかの選手よりも不当に有利にならないようなルールが必要だ。選手、大会、メディア、そしてテニス界全体と協力して意義のある改善を目指す」

ジョコビッチ 「彼女を支持する。そういうことをするのはとても勇敢。つらい時期を過ごして心を患っていると聞くし、とても残念だ。テニス界にとってすごく大事な選手で、ブランドでもある」

ルイス・ハミルトン(F1レーサー) 「メンタルヘルスはジョークでは済まされない。これは現実的で深刻な問題なんだ。かなりの勇気が必要なこと。ナオミは一人ではないことを皆で教えてあげよう」

さすがに四大大会主催者は、手のひら返しすぎじゃないか?という気がします…笑

 

また、各スポンサーも引き続き支持することを表明。

米ナイキ社 「我々の思いはなおみと共にある。当社は彼女を支援し、心の健康にかかわる自身の経験を共有した彼女の勇気を認める」

米タグ・ホイヤー社 「勝利した時だけでなく厳しい時期も支える」

米マスターカード社 「大坂なおみ氏の決断は、個人の健康と幸福を優先することがいかに重要かを改めて示した。当社は彼女を支援し、コート内外で重要な問題に言及する彼女の勇気をたたえる」

日清食品 「大坂なおみ選手の一刻も早い回復を祈り、引き続きの成功を願う」

スポンサーも最初の段階でこのように支持することを発表して欲しかった感じはあります。

大坂なおみ

また、この一連の騒動について大坂なおみ選手は

  • ヘンリー王子の妻メーガン妃
  • ミシェル・オバマ元大統領夫人
  • 競泳金メダリストのマイケル・フェルプス
  • テニス界のスター・ノバク・ジョコビッチ
  • NBAのスター・ステフィン・カリー

といった各界の著名人から励ましやサポートを受けたことを米タイム誌のメンタルヘルスに関する手記で明かされました。

やはり、ここまで有名になるとすごい人達と交流があるんですね。

 

ネットではうつ公表後も引き続き賛否両論あり、「なぜ鬱について最初から言わないのか?」「後出しジャンケン」といった批判的な声も多く聞こえてきました。

全世界で多くの議論を巻き起こしたこの一連の会見拒否騒動。

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